生物と無生物のあいだ
移転しました。
- 作者: 福岡伸一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/05/18
- メディア: 新書
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原子は、たえず振動を繰り返すブラウン運動を行っている。したがって、細胞自体も常に振動している。さらに、その振動自体も無秩序に動き、一つ一つの原子を見ると、勝手な動きをしている。
ここで、一つ疑問が浮かんでくる。
細胞の内部は、常に揺れ動いている。それにもかかわらず、生命は秩序を構築しているのはなぜか?
ここに、われわれの体が原子の大きさに比べて、これほどまでに大きくならなければいけない理由がある。
一つ一つの原子でも、膨大な数が一緒になって行動する場合初めて、その平均的なふるまいとして顕在化する。つまり、秩序の精度をあげるためにも生物は大きい必要がある。